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銀座で頂く元祖カツカレー 銀座の老舗洋食店「銀座スイス」で頂く千葉さんのカツレツカレー
今でこそ、当たり前に食べられている、数多くの洋食
その大半は、文明開化を迎えた江戸末期~明治時代に浸透された物とされています
(正直言って、出どこの怪しい諸説ある料理も数多くありますがw)
それらの歴史から遅れること数十年
終戦を迎えた昭和22年、当時読売ジャイアンツに所属していた、千葉茂選手によって考案されたとされる洋食
それが「カツカレー」である事は、多くの人が知る所となります
そして、そのカツカレーが生まれた地とされているのが、ここ
銀座三丁目の裏通りに店を構え、お世辞にも「高級洋食店」とは言い難い
むしろ、今も昔も銀座を行き交う多くの庶民が愛し病まない、洋食店「銀座スイス」となるのです。
という訳で本日のランチは、ここ銀座スイスで生まれた
「元祖カツカレー」こと「千葉さんのカツレツカレー」を頂くべく、お店の方へ向かってみました。
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日本全国、誰もが知る元祖ガッツリ飯「カツカレー」の発祥となった、銀座スイスのカツカレー
関連記事によると、昭和22年ジャイアンツの現役選手だった千葉茂が、銀座スイスを訪れた際に
「カレーにカツを乗っけてくれ」
とお店の方に告げ、開発された裏メニュー的な存在となるのが、今に至るカツカレーの元祖であったとのこと。
その後、千葉茂が銀座スイスについてマスコミに紹介する際
「俺がカツをカレーに乗っけろと注文した」
と話して回ったことから、カツカレーを最初に産み出したのは千葉茂だった、とする話が一般的には広まっております。
しかし、この手の洋食誕生の裏には、様々な諸説があるのもまた事実
オムライス発祥を名乗る店が多数あったり、ビーフシチューやハヤシライスにも多数の諸説が。
これらと同じく、カツカレーにも案の定諸説が多数あり、
・浅草にある老舗洋食店の「河金」が大正時代より出していた「河金丼」がカツカレーの原型である
・元横浜市長の平沼亮三氏が戦前に「スポーツライス」として振る舞っていた料理がカツカレーの原点
などなど、似た様な話は多数溢れており
「私がカツカレーだ」
と声を上げるお店、人物も枚挙に暇がないほど。
とは言え、ここ「銀座スイス」でカツカレーをオーダーした最初の人物が千葉茂であることは、恐らく事実
そして、ここ銀座スイスで提供されるカツカレーの名もまた、60年以上が経過した今に至るまで
「千葉さんのカツレツカレー」として、提供を続けているものとなります。
そんな、銀座スイスのメニューですが、カツカレーばかりが先行しているものの、お店のスタイルはあくまで洋食店
この日の訪問時刻は、13時を回っており、近隣で働くサラリーマン達にとっては、お昼休みも終わり午後の部が始まる頃合いとなります。
そんな昼の繁忙帯を過ぎた時間がらも、店内には未だ賑わいが残っており、決して広くない店内ながら、お店の6割程にはお客さんがチラホラ
ひとまずは、空いていた1人用のカウンター席に通されるものとなりました。
さて、ここに来て注文する品は当然
「千葉さんのカツレツカレー」一点突破のつもりでいたものの、実際の所、興味をそそる洋食の数々が提供されているお店ともなります
パッと目をくべただけでも、
・牛ロースのカツカレー
・チーズ入りオムレツカレー
・ステーキカレー
と、お店を代表する洋食屋さんのカレーに、トッピングを加えた、いわゆる乗っけカレーが多数
これに加えて、
・牛カツ
・ハンバーグ&ヒレカツ
・エビフライ
・ハヤシライス
といった、定番洋食メニューも捨てがたい品ばかり
更には、老舗洋食店ならではと言える
・ビーフクロケット
・シャリアピンステーキ
・チキンピカタ
などといった、今ではおよそ目に掛かることのない、名前だけでは姿形を思い出せない様な懐かしのメニューも。
これが徒歩圏にある近所の洋食店なら、迷うことなく謎の洋食メニュー3品を連続して注文する所となります
しかし、ここ銀座は決して近くはない地
何かしらの用事でも作らない限り、足を伸ばせない土地である以上、たまの訪問だからこそ頂きたい品
やはり、私の空腹は妥協や浮気を良しとせず、本日の朝から続く初恋の相手
「千葉さんのカツレツカレー」を店員さんに告げるものとなったのです。。。
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カツカレーの発祥、銀座スイスで頂く「元祖カツカレー」は60年の月日を経ても一級品だった
銀座スイスに於いて、60年以上看板メニューとされてきた「千葉さんのカツレツカレー」
当然の様に、この日居合わせているお客さんの多数も、同カレーを頼んでいるもの・・・
と思いきや、銀座くんだりまでわざわざ足を延ばし(しかも平日w)、カツカレーの旅に出向いているのは、私だけの様子
他のお客さんは、近隣で働く方達なのでしょうか
毎日でも通える距離にあることからか、各々自由に
・ハンバーグ
・ミックスフライ
・日替わりっぽいランチ
を食べており、さも常連であるかの風をなびかせております。
この常連感溢れる空気に気圧され、思わず私も
「勝手知ったる、昔から通っているお店」らしい空気を纏いたいものの、どだい無理な話。
だって私、これが2回目の訪問(しかも3年ぶり)ですから…
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千葉茂の歴史巡る巨人ファンの様な、お上りさん風を浴びつつ、まずはカレーのセットとなるコーンポタージュを頂くことに。
決して特別感はないコーンポタージュですが、老舗の洋食店が提供する品
というだけでも、どことなく気品と趣を感じてしまう一杯。
また、こちらスープと共にサラダも提供されるのですが
(こちらは、何を焦ったのか写真撮影する前に平らげてしまう始末w)
ここで提供されるサラダが、最近では見かける機会の少なくなった「コールスロー」であるのも、老舗らしい一品と言えます。
ここ銀座スイスと並び、同エリアの老舗洋食店である「たいめいけん」でも、未だ名物のひとつとされるコールスローサラダ
今の様に冷蔵庫を始めとした、野菜を保存する設備を持たない時代に、先人達の知恵で生まれた「保存が利く野菜料理」となるのが、このコールスローサラダといわれています。
今となっては、冷蔵設備を始め、様々な保存方法で野菜の鮮度を保つことが出来る様になりましたが、そんな時代の流れに傾倒することなく、昔から変わらずコールスローサラダを提供するそのスタイルに、数十年の歴史を積み上げてきた、老舗洋食店の重さを感じずにはいられません。
(とかなんとか言いつつも、歴史あるコールスローサラダを写真に収めること無く、一気食いした不届き者です)
スープとサラダ、2つの洋食から歴史を学ぶこと数分
本日の主役となる品、
こちらが銀座スイスの名物料理
「千葉さんのカツレツカレー」となります。
同店にはカツカレーについても2種あり、その差異となるのは
・千葉さんのカツレツカレー → 120gのポークロース肉(コールスロー&スープ付)
・元祖カツカレー → 60gの肩ロース肉(スープ付)
となっております。
上記は当然、前者であることから、豚カツのサイズも堂々とした120g
舟形にこんもり盛られたご飯も、なかなかのボリュームではありますが、そのご飯が少なく見えてしまう程、ずんぐりとした豚カツがお皿を埋め尽くしております。
では早速、そんなカレーを一口頂いていきましょう
一口目にビビッと訪れるスパイスの辛味、しかしその辛味が後を引かない程、後の押し寄せてくるのが野菜らの甘み
というのも、こちらのカレーの特徴として、小麦を使わず大量の野菜によってとろみを産み出しております。
その野菜の種類は実に多種多様となるそうですが、見た目にも味にも、様々な野菜の風味、甘み、苦みらが溶け出してしまっており、存在を確認する方が難しい程
しかし、じっくりコトコト煮詰め、溶け出していった野菜の旨味と甘みは本物で、ビッと流れるスパイスの尖った辛味をスーッと押し流して行くのです。
そんなカレーをソース代りとして頂く、120gのデカデカとした豚カツ
ひと噛みすれば、衣のサクッとした食感と、豚肉から広がる脂の旨味がたっぷり口内へと広がっていきます
肉厚な豚カツではあるものの、スプーンで食べるカツカレーに合わせてか、実に柔らかく仕上がっており、なんならスプーンでもカットできる程
※ やろうとすれば、十分可能でしょうが、カレーが飛散る恐れがあるのでスプーンでのカットは控えた方が安全ですw
そんな柔らか豚カツに、辛味と甘み、そしてほのかな苦みをバランス良く与えるカレーが掛かってくると、層のある旨味に更なる深みが加わるのです
もし私が名レポートならば、この旨味の相乗効果と千葉茂時代のジャイアンツを組み合わせ
「五味の重なる猛牛打線や~」的な気の利いたコメントを残したい所
しかし、千葉茂が現役であった昭和20年代のジャイアンツが、どんな打線を組んでいたのかなど、平成を生きる私には、知る由もありません
むしろ、ONを筆頭とするV9時台すら私にとっては、生前の話
私の記憶を元に、この相乗的な旨味とジャイアンツを掛け合わせるのなら、
「10.8決戦を制した、槙原、斉藤、桑田の3本柱必勝リレーや!!」
となるのですが、こうなってくるともう、千葉茂との関連性も皆無。
まあ要するに、とてつもなく深い味わいが重なった、老舗ならではのカツカレー
そういったイメージを伝えたいという気持ちだけでも汲み取って頂ければ幸いに思います。
という訳で、超絶久々(恐らく3~4年ぶり?)に頂いた、銀座スイスの「千葉さんのカツレツカレー」ですが
私の記憶の中にある味と比べても差異を感じさせない、老舗ならではの圧倒的な貫禄を前に、一瞬にして平らげる結果となりました。
以前に比べ、若干の値上がりがされている気はしましたが
(多分ですが、全体的に100~200円アップしている様な)
これもまた、日本で最も景気の変動を間近で受けている銀座という土地であればこそ、仕方ない話とも言えます。
しかし、そんな値上げにも動じることなく、変わらず営業しているお店
そして、そこにあしげく通う常連さん達
アジアの中心の様にも扱われる、東京のど真ん中銀座ですが、その裏にある古き良き時代から脈々と続く、歴史を感じさせるランチとなりました。
銀座スイス 銀座本店
■ ぎんざすいす ぎんざほんてん
■ 住所:東京都中央区銀座3-5-16
■ 営業時間: 11:00~20:00
■ 定休日:火曜日
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